<この記事は、つくば自然育児の会の会報(2011年度12月号)に掲載した記事です>
☆誰のためのコーチング?
最近は、「子どもへのコーチング」も話題になっていますが、小学校低学年位までは、体と体との触れあいが会話にも増して大切なので、ここでは割愛させていただきます。 子育て中のお母さん自身が、自分の人生と向き合い、どう生きていくか?を考え行動していくことが、子ども自身の生き方にも影響していくと思います。
☆人生の棚卸し
コーチングを受けたい、と申し込みをされる方は、大体悩みをもっています。子育てがうまくいかない、片付けができない、復職したいがどんな職が合っているかわからない、人生の目標が見つからない、仕事と家事を両立させるには、などです。
どのジャンルの悩みをもっていても、まず最初に行うのが、「人生の棚卸し」ワークです。数枚のワークシートを使って、人生のバランスや自分自身の価値観・強みなどを改めて見つめ直します。 通常セッションが始まる前にこの作業を行い、その感想を話していただきます。悩みに集中していた時より、自分の人生全体を広く見渡せて、より自分の事が把握できるようになります。現在の悩みは、自分の人生において、どのような役割があるかもわかってきます。
☆未完了を完了させる
人生全体を振り返るのと同時に、これから自分の悩みを解決し、目標に向かうために必要なことは、「未完了を完了させる」ことです。
取れたボタンをまだ直していない、手紙の返事を書かなくては、OOの講座の申し込みがある、ベランダの掃除をしたい、など・・・これらはささいなことですが、たまっていくとまるで砂袋のように足にくっつき、動きが重くなってしまいます。誰でもこのような「未完了」は、書き出してみると50個程はあるもの。それらを洗い出し、「完了」させていくことで動きが軽くなり、目標へ向かう足取りが軽くなります。その見直しもしていきます。
☆いよいよコーチングセッション
以上、準備段階としてのワークを終えた後、普通のセッションに入ります。
セッションでは、まず前回からの生活の振り返りと自分で決めた課題をした感想を聞きます。その後、今日のテーマを確認し、そのテーマについての理想の状態と現状をはっきりさせます。そして、そのギャップを埋めるために必要な工夫・アイデア・必要な援助等をその人自身に考えていただきます。その後、次回セッションまでに何をしてくるか自分で課題を決めて終了です。通常30~40分で行います。
☆コーチングの「聞く」
コーチングでは、その人自身に気づきをもってもらうよう、普通の会話の聞くとは違う「聞き方」をします。その違いをあげてみます。
<家族や友達との日常的な「聞く」>
・お互いが話し、聞く ・自分の価値観を通しながら聞く
・相手が話している間、次に自分が話すことを考えてしまうことがある
・相手が話している間、自分の事に思いが飛んで、相手の話をしっかり聞いていないことがある
・相手の話を聞き続けることは少なく、途中で自分の話に移る
・相手が悩んでいる時に、解決してあげようと好意からいろいろなアドバイスをする
・TVを見ながら聞いたり、何か雑務をしながら聞いたり、話に集中しないことがある
<コーチングの「聞く」>
・「聞く」が8~9割。コーチが質問したり話したりする割合は1~2割。
・クライアントが自分の考えや思いを全て話し終わるまでは、基本的に話しをさえぎらない。
・相打ちをうち、うなずき、クライアントの言葉を時に繰り返し、しっかりと聞いていることを知らせる
・クライアントのための質問をする ・コーチの価値観は脇に置いて聞く(ジャッジをしない)
・アドバイスや批判はしない。求められたら情報提供はする。選ぶのはクライアント。
・クライアントに100%気持ちを傾ける
いかがですか?数年前、この違いを最初に学んだときは、結構衝撃的でした。「いかに自分は人の話を本当の意味で聞いていなかったか」と。でも、日常でコーチングの「聞く」ばかりをしていると、とても疲れますが・・・お子さん・旦那さんとの会話にコーチングの「聞く」を少し取り入れると、今までよりいい関係になると思います。
☆理想・現実の明確化=ギャップを埋めるアイデア・行動につながる
大抵の人は、自分の理想が曖昧です。「どうせ願っても叶わない」「私なんてだめ」と自分でブレーキをかけてしまうのです。それが目標・夢を見えなくさせている要因にもなります。コーチングでは、そのブレーキを外し、思い切り夢を描いていただきます。誰も判断しないので、遠慮なく夢や目標の話しができます。
それから今現在の地点を見つめ、どうしたら夢へ近づけるのか、どれくらいのぺースでどのルートをたどっていくのかを一緒に考えていきます。理想・現在地がはっきりしてくると、おのずと行く方向・行動も見えてくるのです。
☆自分で次回セッションまでの課題を決める
「自分で決めた目標達成の確率の統計」というのがあります。
あるアイデアを耳にしただけのときは10%、それを実行しようと決めれば25%
いつ実行するかを決めれば40%、どのようなやり方でやるかを決めれば50%
誰かに宣言すれば65%、宣言した相手に、実行した様子を報告する時間を取れば95%
つまりコーチングを受けるということは、実行率95パーセントの状態を作り出すことなのです。
☆長期間の振り返り
コーチングを継続して3ヶ月や半年位で、振り返りのセッションをします。コーチングを始める前と後ではどのような違いがあるのか、自分で確認することで、達成感を感じやる気につながっていきます。山登りで途中休憩をし、ふもとの景色を眺めるといった感じです。最初に書いたワークシートにも変化が起こってきます。この時は、コーチ・クライアントともに至福のひとときです。
以上、お母さんのためのコーチングについてざっと見てきました。次回は、実際のクライアントさんがコーチングによってどのように変わっていったか(ご本人の承諾を得て)を書いてみます。
おすすめ図書「やりたいをやるに変えるコーチング」平野圭子著 Gakken
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